当HPにたどり着かれたという事は、何らかの形で「介護タクシー(福祉タクシー)」というサービスをお知りになり、それが将来性のあるサービスであると思っていると思います。

では、介護タクシーって実際どんなサービスなんでしょうか。意外とちゃんと知っている人は居ません。町で車いすを乗降させているあの車も、実は介護タクシーではないかもしれません。

国際シンボルマーク

当記事では、そういった誤解を解き

  • 介護タクシーの事業の正しい概要
  • 現在介護タクシーを取り巻く状況
  • 開業するための必要な手続きや必要資格
  • 開業前に準備すべきこと
  • 市場動向や顧客ニーズ
  • 成功事例や失敗事例
  • 介護タクシーの為の法律や制度
  • 今後の介護タクシー業界の展望

概ね開業を検討している方が知りたいと思われる全知識を、介護タクシー開業を専門としている行政書士が網羅して行きます。

当記事を読む事で、大阪府下で介護タクシーを開業するために必要な上記の項目をあらかじめ知って、開業のためのハードルを低くすることが出来ます。

当記事を全て読み終えた後、まだ「介護タクシーを開業してみたい」という気持ちが揺らがなければ、物件人員集めと許可の申請へお進み下さい。

弊所は運送業許可、その後の運営許可についてサポートを行っている行政書士事務所となります。開業の際には是非弊所でのサポートをご利用下さい。

介護タクシー(福祉タクシー)の市場全体図・現在需要は逼迫中である

介護タクシーは街で全然見かけない?

「介護タクシーは最近街でよく見る、青い車いすマークを付けた、車いすのまま乗り降り出来るワゴン車」と思っている方が多いのですが、実は間違いです。

下記は「介護タクシー」と言われて現在一般的に浸透しているイメージとなります。

介護タクシー緑ナンバー
  • 高齢者・障がい者を乗車させる
  • 体の不自由な方を乗車させる設備がついている
  • 青い車いすマークがついている
  • それ相応の介護資格を持っている人がドライバーである
  • 高齢化に伴い、需要は増えていく
  • 介護タクシーは街で沢山見かけるので、かなり増えている、競争が高まっている
  • 介護保険が適用出来る

概ね合っていますが、一部間違いが混ざっています。

まずは介護タクシーの定義ですが「体の不自由な乗客を有償で運ぶ」ですので、街で車いすを乗車させる車を見たらナンバープレートの色をチェックしてください。

介護タクシーは運送業になりますので、ナンバープレートの色は緑か黒です。白や黄色の場合は、ただの介護施設の送迎車である場合がほとんどです。

そこを注意して見ると、街で介護タクシーは殆ど見ません、1日1台見ることが出来れば良い方です。

ちなみに施設の送迎車は「施設←→自宅」は送迎できますが「施設←→病院」の送迎は出来ません。施設利用者が通院したいとなると、介護タクシーの力が必要なのです。

介護タクシーの概要について、詳しく知りたい場合は下記の記事をご覧ください。

【開業志望必見】介護タクシーの概要│介護保険は?開業へのハードルは?

介護タクシーのニーズは全く満たされていない

介護タクシーのニーズは

  • 高齢者要支援者
  • 高齢者要介護者
  • 障がい者
  • その他公共交通の利用が困難な方
  • 消防署やそれと連携するコールセンターから紹介された者

これに当てはまる方が移動をしたいというニーズを満たすためのサービスです。

介護タクシーのニーズは増えています。

  • 高齢者(要支援要介護者)は2025年まで増え続ける
  • 障がい者は年々増加傾向
  • 救急車は特に都市部は逼迫し、社会問題となっている

この様な状況になっており、需要が増える一方、供給の方が需要に対して増加が足りていないという状況です。

大阪での介護タクシーを開業する際のルール

介護タクシーの開業に必要な物は「運送業許可」です。

介護タクシーのみの開業になると、介護事業の許可は必要ありません。

介護タクシーは運送業ですので、開業するためのルール、運営するためのルールが法律や省令、通達や審査基準などで決められています。

詳しくは下記のような決まりがあります。

弊所は行政書士事務所となり、この開業、運営のルールについて得意としています。対役所の書類関係を代行をすることも許された国家資格です。細かいルールまで調べられない!という場合は弊所までご相談下さい。

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開業に必要な人員、物件、資格、資金

まず商売の三大要素である「人、物、金」を集めます。

  • 人:最低2人、二種免許保持者1人以上
  • 物:事務所、休憩所、自動車、任意保険、車庫
  • 資金:これらの人、物が揃えられ、2ヶ月維持できる資金

概ねこれだけが必要です。ただ集めるだけではダメで、法律に沿った人や物を確保する必要があります。

必要な資格の種類、取得方法については下記の記事で詳細をご覧頂けます。

【開業前必見】介護タクシーに必要な資格リスト8選・取得方法・時間と予算

必要な物を集めた後、許可を取る

必要な人、物、金が揃ったら運輸局から許可を貰わなければなりません、許可を取るためには、集める人、物、金が許可を取れる為の物でなくてはなりません。

大まかには

人員2人以上、1人ニ種免許保持者、介護資格は必須ではない
福祉自動車、通常の乗用車どちらでも可、乗用車の場合介護資格必須
営業所常識的な広さがあればOK、同法人の既存事務所との兼用OK
休憩所営業所の一角をパーテーションで仕切る事で認められる、ソファ等の休憩ができる設備が必要
車庫自動車の全長全幅より広く、確実に収容できる広さ+水道設備が必要
任意保険介護タクシー事業者は、任意保険加入義務があります。
年額150,000~200,000程度の物が多いです。
資金200万~500万程度、自宅兼事務所、持ち土地の車庫、すでに持っている車を使う、リースにする等で減らすことが可能。

細かい要件は沢山ありますが、上記の要件があります。これらの条件を把握し、要件に合った物件を選ぶことが、開業への近道となります。

尚、人物金の要件詳しくは下記の記事を御覧ください。

介護タクシーの人員について、詳しくはコチラ!
介護タクシーに必要な設備、詳しくはコチラ!
介護タクシーに必要な資金要件、詳しくはコチラ!

尚、開業に向けて必要物件を集める段階で、この物件は大丈夫かのような不安を感じた場合「初回無料相談」をご利用下さい。

決めてしまった物件が要件に合わないとなると経済的な損失が出ます。弊所への申請書の作成、申請代行サービスには物件や人員等の要件チェックも含まれます。

まずは下記のメールフォーム、LINE、お電話で「初回無料相談希望」と明記の上ご一報下さい。弊所よりご連絡差し上げます。

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大阪で介護タクシーを開業する初期コストと運営コストの見積り

介護タクシーは自動車代+150万目安のミニマム開業

介護タクシーは、他業種と違い比較的ミニマムな開業が可能です。

つまり、自動車をローンやリースにする、自宅兼事務所などにすることで、開業初期費用はかなり抑えられるという事です。

飲食店などを開業しようとすると1000万~2000万は見ておかないといけないので、それにくらべれば開業のハードルはかなり低いといえます。

【開業前必見】介護タクシー許可が取れる最低限の資金内訳公開

介護タクシーは年間ランニングコストは300万~400万

車一台として、人件費又は生活費合わせ年間300万~400万程度で試算出来ます。

介護タクシー1台辺りのマックス売上は月50万程度という説がありますので、仮に年間マックス600万とすると、利益率は低くない事業と言えます。

尚、介護タクシーの年間のランニングコスト概算について詳しくは、下記の記事も御覧ください。

【開業志望必見】介護タクシーの平均的な収支はこうなる!法人編
【開業志望必見】介護タクシーの平均的な収支はこうなる!個人事業主編

介護タクシーの売上計画

基本売上は一日2往復の病院の送迎

介護タクシーの依頼の9割以上は病院への送迎と言われています。

朝の病院への送迎、昼の病院への送迎で2往復が、介護タクシーの基本の客数になります。これ以上増やすにはもう1工夫必要になります。

病院開院日が年間230~240日、1日2往復、1往復での客単価は概ね12,000円前後と言われています。

介護タクシーは運賃以外のオプション価格が上乗せで頂けますが、この価格を上記のようになるように設定する事が重要です。

介護タクシーは現在需要逼迫で安売りしては行けないフェイズです、他社より安くではなく、他社と合わせて乗客を振ったり振られたりする事が事業拡大への近道です。

介護タクシーは料金設定が柔軟に可能

一般タクシーは、運賃がほぼ決まっており、何パターンかからしか選べません。

介護タクシーも運賃部分は一般タクシーと同じですが、オプション料金を頂くことが許されています。

  • 基本介助料金
  • 器材レンタル料(車いす、ストレッチャー等)
  • 院内介助料金
  • フロア移動料金(車いすを階段で持って上がる等)

上記のような料金を設定できるので、コストに見合った料金形態に出来ます。

尚、運賃や料金設定についてもっと詳しく知りたい場合は、下記の記事もご覧ください。

【開業前必見】介護タクシーの運賃設定を徹底解説【割引割増】

大阪で介護タクシーを開業した後にやる事

業界全体として介護タクシーは足りていませんが、いざ開業した場合どういう動きをしたらいいでしょうか。足りていないのは確かですが、知られていない人に依頼は来ません。

という事は、知られれば依頼は来るという事になります。

介護タクシーの同業者へ挨拶に行く

現状介護タクシーは、数が足りておらず、同業から溢れた仕事が振られてきます。

競合他社に仕事を振ったり貰ったりする場合、価格は合わせておくとスムーズです。

介護タクシーの料金は、柔軟に決められますが、決めた運賃で料金をいただかないと運送法に触れます。

なので、依頼元の料金形態で料金をもらうことが出来ず、自社の料金形態で料金を貰わなければなりません。その場合、事前に調査して合わせておくことが賢明です。

利用者側から「紹介してくれた業者が高かった、安かった」等になるので、下手に安くせず合わせておくと、スムーズに仕事が振りあえます。

地域の介護施設や病院、ケアマネと提携する

介護タクシーの代表的な営業先として

  • 病院
  • ケアマネージャー
  • 介護施設

が挙げられます。

ケアマネージャーは何人もの利用者を抱えており、介護保険外で利用者様の相談も受けています。話が出れば知っている先へ依頼が行きます。

介護施設等は、自前の送迎車を沢山持っているので、介護タクシーは必要ないよう思われがちですが、これは間違いです。

介護施設の送迎車は、自宅←→施設の送迎しか出来ません。

つまり施設←→病院の送迎は出来ません、すると運送法に触れます。無償でも出来ないという判例も出ています。

しかるべき運送業の許可を持っている介護タクシーが、施設利用者の移動をサポートしてあげる必要があります。

このように、周知活動だけしかるべき所に行っておけば、仕事が全く来ないという事は避けられる業態です。

尚、介護タクシーの主な営業先について詳しくは下記の記事をご覧ください。

【事業者必見】介護タクシーの営業先10選

弊所では、申請書の作成や申請代行の他に、過去関与させていただいた経験から営業先や価格設定等の相談も承っております。まずはスタンダードな介護タクシーの活動が知りたいということであれば「初回無料相談」をご利用下さい。

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大阪での介護タクシー開業の成功事例と失敗事例

介護タクシーの廃業率については、正式な統計データが出ていませんので算出が出来ません。統計データが出るのを待つしかありません。

ただ、売り手市場であることには間違いないので、よほど何もしなかった、価格設定がよほどまずかった等が無い限り、真っ当にやっていれば存続は可能であると思います。

廃業率が出ていないので、失敗事例がどれくらい起こっているのかは不明です。成功事例としては、現に存続している事業者様が多数存在していますので、現存業者の価格設定や営業先等をお手本にすると、大きく外れることは無いと思います。

尚、既存事業車様も行っている介護タクシーの顧客獲得の代表的な営業先については、下記の記事もご参考下さい。

【事業者必見】介護タクシーの営業先10選

介護タクシーは安売りしすぎても失敗する

これも実際の人から聞いたわけではないのですが、価格設定はかなり重要で、これを間違えて廃業したという話もあります。

運賃以外一切取ることをしなかった、つまり他業者よりかなり安く設定して廃業したという例があったそうです。

介護タクシーは完全予約制で、街を走らせて乗客を拾う「流し行為」が出来ません。GO!のような総合配車アプリ等もありません。

つまり客数を増やす事がかなり難しいです。となると客単価を上げるしかないのですが、それを上げないと廃業に追い込まれるという事です。

介護タクシーはくり返し言いますが、需要逼迫で売り手市場なので、安売りするフェイズではありません。サービスに見合った対価を頂く事が大切です。

介護タクシーの料金は柔軟に決められる分、迷うことが多くあります。申請前の価格設定の段階で迷った場合は、是非弊所での初回無料相談をご利用下さい。

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介護タクシーが知っておくべき法律5本

介護タクシーの多くの業者は介護保険の適用外です。介護タクシーと同時に介護事業をやっている業者でないと適用できないからです。なので介護保険法について適用になる業者は希になります。

介護タクシーが守るべき法規は下記になります。

  • 道路交通法
  • 道路運送法
  • 旅客自動車運送事業運輸規則
  • 国交省の省令
  • 近畿運輸局の審査基準

他にも車庫は車両制限令等の細かい法律がありますが、主には運送業が守るべき法律を守ることになります。

法律に従った人員配置、車庫基準、事務所基準、自動車の点検、年一回の報告書などがあります、これらを守りながら日々の業務を行うことになります。

尚、道路運送法違反の罰則について、詳しくは下記の記事もご参考下さい。

【事業主必見】介護タクシーの罰則│運送法違反リスト

弊所では、運送事業車様が把握すべき法律、制度については徹底サポートさせていただいております。

開業時に準備に必要な法律、運営に必要な法律等、依頼者様のわからない法規、制度については全力でお答えしますので、まずは初回無料相談をご利用下さい。

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大阪の介護タクシー市場における今後の展望と課題解決策

大阪での2021年現在の介護タクシーの状況は下記のようになります。

要支援・要介護・障がい者数 :817,434人
福祉・介護・UDタクシー車両台数: 1,876台
1台当たりの対応人数: 436人

例えばこの436人が月一回病院へ通院するとして、1台の介護タクシーで月マックス46人くらいは送迎出来ますが、全く足りない事がわかって頂けると思います。

介護や障がいをお持ちでも、自力で病院へ行くことができる方も中には居ますが、それを差し引いても圧倒的に介護タクシーの台数は足りていません。

国もここから、介護タクシーの台数を全国的に2倍にする計画を立てています。

介護タクシー事業の今後の展望は、事業者側としてはいかに増える需要に対応できるか、行政側としては介護タクシーをいかに増やすという所に尽きると思います。

尚、介護タクシーの現状の市場については下記の記事もご参考下さい。

【開業志望必見】介護タクシーって儲かるの?供給過多?需要はあるの?

ここまで読んで「介護タクシーを開業したいと」思った方は

ここまでお読み頂いて「介護タクシーを開業したい」という気持ちが揺らいでいない場合は、是非運輸局への許可の申請に向けて動いてみて下さい。

行政書士オフィスたかはしは、介護タクシーの不足を補う活動を行っており、その大きなハードルとなっている法律、申請書、申請書を作る前段階の準備のサポートを行っており、介護タクシーの開業のハードルを少しでも下げるように努めています。

相談者様の現状の確認、今後揃えるべき物、人、おおまかな資金規模等を案内させて頂きます。

その上で弊所では、行政書士として従来の「申請書類の作成、申請代行」を行っております、依頼者様と役所とのやり取りが最小限になるような体制で行っております。

まずは現状の把握、用意すべき物を確認し、開業へのスケジュール等を提案させて頂ければと思います。

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  • 現状は全国規模で、大阪では特に介護タクシーが足りていないことが課題となっている。
  • 介護タクシーの開業は、需要がある上に成長性も高く、大阪府下での開業には需要があると言える。
  • 介護タクシーを開業する際には、必要な人員、物件、資格、資金を集め、許可を取得する必要がある。
  • 大阪での介護タクシー市場は、需要逼迫中で、今後も需要が拡大することが予想されている。
  • 介護タクシーの売上は、需要がはあるが客数を増やすのが難しく、単価設定が重要となる
  • 大阪市での介護タクシー運営には、法律や制度に関する知識も必要となる。