
介護タクシーを開業するにあたって、人事をどう決めていいかわからないという事はありませんか?
運行管理者?何する人?誰がやればいいの?などなど。
ひょっとしたら開業申請用紙を書き込むタイミングで「えっ?」となる人もいるかも知れません。開業申請書類には、主要人事を誰にするか必ず書き込まなければなりません。なお、主要人事とは
の4つです。主要4人事である運行管理者ですが、これはどういった人がなれるのか、どういった人が適任なのか、資格は必要なのか。
大阪で介護タクシー開業運営を専門としている行政書士が徹底解説します。
この記事を最後まで読むと、開業申請書類の運行管理者の欄に誰の名前を書けば一番良いかがわかります。
介護タクシーの運行管理者の役割
運行管理者とは下記のようなことを行います。
- 乗務前乗務後に運転者の点呼、健康チェック飲酒チェック等を行う。
- 運転者の過労防止の為の勤務時間、乗務距離の管理。
- 疲れている運転者を乗務させない
- 乗務記録、運行記録をつけて保存する。
- 事故があった場合も記録して保存する。
- 乗務前に乗務員車証を渡す、乗務後に回収。保管する。
- 運転者以外を運転させない。
上記のことを、運転者の「点呼」を通して行います。
その他
- 運転者に適性診断を受けさせる。
- 事業用自動車に非常信号具を備え付ける。
- 事故防止対策を運転者従業員に指導する。
- 異常気象のときの判断
ご覧の通り、運転者及び運行の安全を管理する業務になります。
現場を後衛から支えるマネージメント的ポジションです。
運行管理者に必要な資格
5台未満 | 必要資格特になし、選任して届け出る。 |
5台以上 | 運行管理者試験に合格した者を選任出来る。 |
車の保有台数が5台未満、5台以上で要件が変わります。
- 常勤
- 非正規(派遣やバイト等)ではない、他社と兼任ではない
- 運転者と運転管理者は兼任が出来ない
- 自分で自分の点呼、チェックができない為
営業車の数が5台以上での開業、または増車の結果5台を超える届出をする場合、運行管理責任者が運行管理試験に合格している必要があります。
運行管理者試験とは
受験資格 | 運行管理者の実務経験が1年以上 または運行管理者の基礎講習を修了している(16時間) |
予算 | 6,800円 |
必要時間 | 90分 |
試験頻度 | 年2回(8月、3月) |
または、5年の実務経験+所定の講習5回で、無試験で運行管理者の資格がもらえます。
下記のような例で資格持ちを確保出来ます。
- 4台以下で1年粘って試験にパスする
- 4台以下で5年粘って無試験で取得
- 実務経験のある人または合格者を雇ってくる
実務経験で行く場合には5年の実務経験を証明できる物を用意しておくと申請が大変スムーズです。
尚、運行管理者試験は運輸局で定期的に行っています。(法定年一回以上)
必要人数
5台未満 | 運転者以外の誰でもいいので1名 |
5台以上 | 運行管理者試験合格者1名 |
40台以上 | 運行管理者試験合格者2名 |
80台以上 | 運行管理者試験合格者3名) |
以降40台増車ごとに1名管理者を増やさなければなりません。
立ち上げ時や増車で事業用自動車が5台を超えそうな場合は、早めの資格者の確保をおすすめします。
道路運送法第二十三条 運行管理者
道路運送法より抜粋
一般旅客自動車運送事業者は、事業用自動車の運行の安全の確保に関する業務を行わせるため、国土交通省令で定める営業所ごとに、運行管理者資格者証の交付を受けている者のうちから、運行管理者を専任しなければならない
他ポジションとの兼任
✕運転者と兼任
○指導主任者と兼任
○整備責任者と兼任
人事変更の時の届出
運行管理者の方の変更には運輸支局に変更届が必要です。忘れずに提出しましょう。
介護タクシーの開業に必要な人・物・資金リスト
介護タクシーは個人事業で営業車1台からも開業できますが、許可制ですので許可のために必要な物が揃っていないと許可が下りません。
下記、開業に必要な人、物、資金を解説した記事のまとめになります。
- 開業に必要な指定人数と4つの人事
- 開業に必要な4つの施設
- 開業に必要な最低限の資金のシミュレーション
- 【人事詳細解説】指導主任者の役割、適任な人
- 【人事詳細解説】運転者の役割、必要資格、適任な人
- 【人事詳細解説】運行管理者の役割、必要資格、適任な人(←当記事)
- 【人事詳細解説】整備管理者の役割、必要資格、整備できなくてもなれる?
- 【各施設の条件】条件にあった営業所の探し方
- 【各施設の条件】開業に必須の休憩所の確保の方法
- 【各施設の条件】開業申請が通る車庫の選び方
- 【各施設の条件】開業に適した営業車の選び方
- 【各施設の条件】違法建築ではない建物を見分ける
- 【各施設の条件】農地の上に施設があってはいけない
- 【各施設の条件】都市計画法で建物を立ててはいけない地域
- 【各施設の条件】消防法違反ではない建物の選び方
4つの施設、1台の車、2人の人を集めて頂く必要がありますが、揃える前からでも弊所にご相談、ご依頼頂きましたら、足りない物、揃えて頂くべき物をアドバイスさせて頂きます。
購入等してしまった後に「要件に合わない」等が出てくると経済的損害が大きいので、是非お気軽にご相談下さい。
運行管理者を誰にするか迷ったら
最初はとにかく「運転手ではない人」でOKです。
将来的に営業者を5台以上に増やしたい場合は、マネージメントに長けた人が望ましいです。
5台以上の営業者を管理する場合は運行管理者資格が必要になるので、資格の取得を視野に入れてくれる人だとなお望ましいです。
人事について迷ったら是非ご相談下さい。全てのポジションを今いるメンバーで割り振る場合、適材適所になる助言を行政書士は得意としております。
下記メールフォーム、LINE、電話等でお気軽にお問い合わせ下さい。
まとめ
- 運行管理者は、運転者を管理する役割。
- 運転者を管理するので、運転者と検認が出来ない。
- 5台以下なら、特に資格必要なし。
- 5台以上から、運行管理者試験合格が必要。
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この記事は行政書士が執筆しています

当記事は、役所の手続きの専門家で、介護タクシーの開業運営の専門家でもある行政書士・高橋健治が執筆を行っております。