介護タクシーの営業許可を申請した、さあ事業を始めよう!いえまだ許可まで審査期間があります。
お役所では「届出」ではない「許可」や「認可」の場合、審査期間が設けられていて、申請後一定期間待たされます。
- 営業許可申請
- 運賃認可申請
- 車庫の拡大(事業計画変更)
- ぶら下がり許可(ヘルパータクシー許可)
これらは事業者様ががんばって、行政書士が最速で書類を作っても縮められれません。
ただし、これを予め知っておくと、待ち時間をスケジュールに組み込んで別のことに時間を使えます。
では、介護タクシー関連の申請についてはどれくらいの時間がかかるのでしょうか。大阪で介護タクシー(福祉タクシー)開業運営を専門としている行政書士が徹底解説します。
この記事を最後まで読むと、介護タクシーの準備にかかる時間、申請から許可認可までの時間がわかります。
当記事は、介護タクシー開業・運営に特化した専門行政書士が執筆しています。
日本行政書士会連合会 登録番号21260549
大阪府行政書士会所属 会員番号008156
申請から許可までは時間がかかる
介護タクシーは許可事業なので、開業申請や変更申請等、ことある毎に運輸局に書類を出さなければなりません。
そして、申請書は提出した時点で審査に入ります。
審査に入るという事は審査期間があります、多くの場合1ヶ月以上の審査期間があります。
これについてはいくら事業者様や行政書士が頑張っても短縮できません。処理期間があるということを計算の上でスケジューリングをするしかありません。
介護タクシーの準備から開業までの流れ
開業の準備から開業までの流れについては、下記のようになります。
ここまで、長く見積もって合計で約5ヶ月半、約半年ほど見ておけば良いでしょう。
弊所にご依頼の場合、物件や人員の準備と並行して申請書の準備も進めますので時間の短縮が可能です。
加えて、準備段階から依頼を頂いておけますと事業者様で申請書の作成を調べながら行う必要も無いので、準備完了からほどなく申請が可能となります。
【開業前必見】介護タクシー開業の必要設備・人・資金・資格の条件を完全解説
介護タクシー開業のための「物件」の準備時間は1~2ヶ月
スムーズに行けば1ヶ月、難航すれば2ヶ月以上かかる場合もあります。車不足や、地域に駐車場が無い等様々な事情で難航する場合もあります。
介護タクシーを開業するために準備する物は下記の4つです。
- 営業車
- 営業所
- 休憩所
- 車庫
営業車
半導体不足等で新車については絶望的な状況が2023年現在も続いていますが、中古車は比較的市場にあふれています。
新車だと上記の理由で、納車1年待ち等が当たり前の状態です。
中古車の場合
- 倒産・廃業・買い替えによって売られた介護施設の送迎車
- 自家用介護自働車を使っていたが、使っていた人が亡くなった
上記の理由で、弊所関与の事業者様も比較的スムーズに手に入れられています。
営業所
借りても良いですし、介護タクシーの営業所は自宅兼事務所も認められます。
事務所を借りるのは比較的簡単です。予算の範囲もありますが、物件がないという事はありません。
自宅兼事務所、自己所有の既存事業所兼用の場合はそのまま事業所に設定するだけでいいのでスムーズでが「入口から自宅のプライベートスペースを通らないで事務所に行ける」という決まりがあるので、多少の改造が必要な場合があります。
自宅が賃貸で「住居」として借りている場合、大家さんから「使用承諾書」を頂かなければならないので、このやり取りが難航する可能性があります。
承諾が頂けないと、最悪一度引っ越すか別に事務所を借りる事も視野に入れなければなりません。そうなると1ヶ月以上時間が伸びる可能性があります。
【開業前必見】介護タクシー「営業所」の物件。選び方・許可の要件
休憩所
営業所を新しく借りる場合は、その一角をパーテーションで仕切り、ソファ等置くだけで認められます。
営業所を新しく借りる場合はこれを想定して少し広めの物件を借りればOKです。
自宅兼事務所の場合は、自宅のプライベートスペースを通らないで事務所及び休憩所に行けるようにする必要があるので、レイアウトが難航する場合があります。
【開業前必見】介護タクシーに必要な「休憩所」を簡単に確保する方法
車庫
規制が緩和され、普通の月極駐車場なんかでも許可が取りやすくなりました。自動車の全長全幅より広い駐車場であればOKです。
加えて水道設備が必要ですが、水道については周辺の洗車場、ガソリンスタンドを使用するという事で、ガソリンスタンドのオーナーさんから一筆頂いておけば許可は下ります。
どうしても狭い場合は、賃貸契約書に「◯◯cmはみ出すことを許可する」という文言を頂ける駐車場オーナーさんが居る、という条件で探せばまだ可能性は上がるかもしれません。
介護タクシー開業のための「人員」の準備時間
運転者
人員については「介護タクシーをするには二種免許が必要」という事は浸透しており、まず二種免許所持者を確保する事業者様が多いので、難航をしたという事はありませんでした。
加えて、努力目標である「介護職員初任者研修」まで終わらせている方が多く、非常にスムーズです。
運転者については、二種免許が無くても「取得見込み」で許可が通ります。
誰が運転者をやるかが完全に決まっているのであれば「取得見込み」で申請を行い、審査待ちの2ヶ月を利用して二種免許を取得すれば、準備時間を大幅に短縮させる事が出来ます。
運行管理者
介護タクシーは、下記4ポジションの人事が必要です。
- 運転者
- 運行管理者
- 整備管理者
- 指導主任者
整備管理者と指導主任者はどのポジションとも選任が出来ます。唯一ネックなのが「運転者」と「運行管理者」が兼任出来ないので、大阪で介護タクシーを開業する時の最低人数は2名になります。
これについては、個人事業の場合は配偶者を運行管理者に設定する、介護事業所の場合は既存事業の方に運行管理者を兼任してもらうという事で許可が下ります。
独身かつ、一人で事業を始めようとする場合は難航ポイントであります。
【介護タクシー運営者必見!】運行管理者の選任方法と役割を詳しく解説
介護タクシー開業のための「資金」の準備時間
介護タクシーを開業するに当たり、資金集めが一番時間がかかります。ある程度まとまった初期費用を貯める、または融資を受ける必要があります。融資を受けるにもある程度の貯金が必要です。
ただ、どんな事業についても資金集めには時間がかかりますが、介護タクシーは初期費用が他の事業より比較的安く、集めやすいと言えます。
介護タクシーの初期費用は300万~600万程度の例が多いです。
すべて自力で貯めるとなると数年はかかると見込まれます。ただ、飲食店等を計画すると1,000万~2,000万は軽くかかりますので、それに比べるとかなりリーズナブル、短時間で開業が目指せると言えるでしょう。
創業融資を受けるとなると、自己資金の倍(自己資金200万なら400万程度)を目安として受けられるという話ですが、どのみちある程度の自己資金は必要となりますので、資金ゼロだと厳しいです。
介護タクシーの許可申請~許可までの期間は2ヶ月~2ヶ月半
2ヶ月~2ヶ月半見ておいて下さい。
提出するまでがかなり大変でありますが、提出してからも2ヶ月以上待たされます。
おまけに申請書類に、賃貸借契約書が必要になるので、この2ヶ月間については下手すれば空家賃が発生します。
「許可が下りた事を条件に契約開始」でOKをくれるような気前のいい大家さんだと非常に助かります。
運賃料金の認可
1ヶ月
営業許可申請と同時に、運賃の認可申請を持っていくことになります。
運賃については、大阪は6パターンから選びます、この6パターンの自動認可運賃の場合は、1ヶ月で許可がおります。
営業許可が取れてから申請すると、そこから1ヶ月余分に取られるので、営業許可申請と同時に申請しておくことを忘れないようにしましょう。
申請書と同時に運賃認可申請もしておくと、営業許可と同時に運賃の認可もされてきます。
その他の申請の待ち時間
特定旅客運送事業
3ヶ月
介護タクシーでも、自由に行き先を設定しないタイプの、例えば特定の利用者の方を、自宅から特定の場所(病院等)にお金を取って運送するという場合だと「特定旅客運送」になります。
契約している特定の乗客を、特定の施設へ運送するための許可です。施設送迎車では自宅←→施設は可能ですが、施設←→病院が出来ません。
これをやりたければ、介護タクシーか特定旅客運送のどちらかの運送業許可を取る必要があります。
一般の介護タクシーに比べ1ヶ月長く3ヶ月かかります。
ぶら下がり許可(自家用自動車有償旅客運送)
1ヶ月
高齢者訪問介護、障害者居宅介護を営んでいる事業者が介護タクシーの許可も取った場合、その付随許可として、ヘルパーさんの自家用車(白ナンバー)で利用者を病院などに有償で送迎出来ます。
車両を登録という形での申請になりますので、1ヶ月になります。
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事業計画変更申請
2ヶ月
車庫を拡大したり、営業所休憩所を移動させたりする等の、事業計画の変更については、事業計画変更申請が必要です。
車庫も要件がありますので、審査があります。なので、審査期間は2ヶ月になります。
車庫の拡大については、行う機会が多いので、この2ヶ月を計算に入れて計画的に拡大を行いたいです。
この事業計画の変更にも、賃貸借契約書が必要なので、申請時点で契約している必要があり、つまりこの2ヶ月は空家賃がかかってしまいます。
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運送約款の認可
1ヶ月
殆どの介護タクシー業者は標準運送約款を使用すると思いますので、約款の変更をすることは無いでしょう。標準運送約款を設定すると「認可したとみなす」として、認可を受けなくても約款として認められます。
もし、自社独自の運送約款に変更したい場合は認可の申請が必要です。その場合申請から1ヶ月ほど審査期間がありますので、すぐには変えられません。
各種届出
受理された時点で有効
種類としては、車庫が大きい時の増車届けや、運輸開始届などがあります。
審査期間はありません。問題があれば受理されませんが、問題がなければ届出た時点で有効です。
主に下記の物になります。
許可が下りた後の準備にかかる時間は約1ヶ月
概ね1ヶ月程度見ておいて下さい。
運輸開始の準備については、申請書に書いた見積もりの物を本契約したりするだけなので、何かが見つからなくて難航するということはないでしょう。
ただ、やることが多くタイムリミットがあるので一番忙しい時期になるでしょう。下記のことをすべて終わらせると運輸が開始出来ます。
- 営業者や任意保険を本契約
- 事業用車検を受け、緑ナンバーに変更する
- タクシーメーターを取り付け、検定を受ける
- 社外表示を取り付ける
- 運転手の健康診断
- 運転手の適性診断
- 新規事業者講習会を受ける
この通り、やる事がかなり多いです。スケジュールを上手く立ててこなしていきたいです。
尚「運転手健康診断」「運転手適性診断」については、許可が下りる前に事前に受けてもOKです。運輸開始の三ヶ月以内に受けていればいいので、許可後すぐ開業!という予定の場合は、許可待ち時間に受けておくと許可後にやる事が減ります。
開業準備で難航した時は
- 物件が見つからない
- 人員の確保が難しい
- 資金が足りないから融資を受けたい
- 事業開始の準備が多すぎて手が回らない
この様な時は弊所にご相談下さい。過去の例より、どの用に物件や人員を確保したか等の助言をさせていただきます。
準備から運輸開始までの時間を少しでも減らしたい等のご相談有りましたら、下記のメールフォーム、LINE、お電話で「初回無料相談希望」と明記の上ご一報下さい。弊所よりご連絡差し上げます。
LINEでのご相談は無料です
弊所に依頼するメリット
弊所に依頼するメリットは「20時間」「10日間」の短縮です。
介護タクシーを開業するに辺り、施設人員資金を集め終わった時点からの大まかな作業時間は下記です。
工程 | 大まかな所要時間 |
施設の測定、平面図作成 | 3時間 |
車庫前面道路の測定 | 3時間 |
幅員証明書の取得 | 1時間(10日待ち) |
施設等の写真撮影 | 3時間 |
申請書調べながら記入 | 11時間 |
合計 | 20時間 |
道路の測定(3時間)と幅員証明の取得(1時間)はどちらかになります。幅員証明の無い自治体の場合は実地測定のほうが早い場合があります。(大阪市等)
申請書の各欄を埋めるため、調べたり運輸局に電話したりしていると、推定合計20時間、勿論他の事も並行して行うので、申請関係に1日2時間作業しても10日くらい必要になります。
これを弊所がまとめて請け負います。役所からの書類の補正対応等も全て弊所が行います。まずはお気軽にご相談下さい。
まとめ
- 各申請には、申請から許可まで時間がかかる。
- 数ヶ月かかり、車庫などは契約後の書類が必要。
- 空家賃がかかるので、その間のコストを計算に入れて置かなければならない。
下記に当てはまるなら「初回無料相談」ご検討下さい
- 介護タクシーの開業を検討している
- 訪問介護・看護の他に介護保険外のサイドビジネスを考えている
- 障害者福祉事業の他に国保連外のサイドビジネスを考えている
- 介護のスキルを活かして独立したいと考えている
- 開業したいけど何が必要かよくわかっていない
- 物件はあるけど、これで許可が下りるか知りたい
- 現在介護事業を行っていて、サイドビジネスを考えている
- いつも頼んでいる介護タクシーの予約が取りにくい、自前で1台持ちたい
- 男性ヘルパーの活躍する場を更に増やしたい
人員、物件については揃える前から相談を依頼して頂いて構いません。どのような物件と人員にすれば良いかご案内させていただきます。
すでにある物件については、許可が取れるか取れないかを調査させていただきます。なるべく早い段階で無料相談受けて頂けるとスムーズです。
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