介護タクシー(福祉タクシー)の事業者は保険に加入する義務があります。
乗客を乗せたときに事故に遭った場合、保険に入っておらず乗客に対して補償できなかったとなることを防ぐためです。
ただ、交通事故は任意保険で払われますが、それ以外に、車から降りて乗降の介助をしているときに発生した事故についてはどうでしょうか。おそらく任意保険は効きません。
そういう時、どう対応すればいいのか、どういう保険に入ればいいのか、大阪で介護タクシーの開業・運営を専門としている行政書士が徹底解説します。
この記事を最後まで読むと、自賠責保険や任意保険、それ以外の賠償責任保険など、介護タクシー事業者に必要な保険や、加入しておくとよい保険についてわかります。
このような、開業後に必要な情報についてはネット上にあまりありません。弊所でまとめましたので、下記の記事もご参考ください。
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介護タクシーは自賠責保険への加入も当然義務
自賠責保険は公道を走る自動車全てに加入義務があります、介護タクシーも例外ではありません。
車検を受け、自動車のナンバーを取り付ける時に強制的に加入させられます。
更新についてもお知らせが来るので、忘れずに必ず更新するようにしましょう。
第五条 責任保険又は責任共済の契約の締結強制
自動車損害賠償保障法より抜粋
自動車は、これについてこの法律で定める自動車損害賠償責任保険(以下「責任保険」という。)又は自動車損害賠償責任共済(以下「責任共済」という。)の契約が締結されているものでなければ、運行の用に供してはならない。
介護タクシーの任意保険の条件
介護タクシーは任意保険についても強制です。任意ではありません。
補償額も決まっていて
対人8000万円
対物200万円
これ以上の補償額の保険に加入することが義務付けられています。
なお、見積もりや契約をする時はかならず「事業用」で契約してください。緑・黒ナンバーだと保険料が変わります。許可申請時も「事業用」と明記していなければ許可が下りません。
大体の業者さんは対人対物無制限で加入されている事がほとんどです。
イ、事業用自動車の運行により生じた旅客その他の者の生命又は身体の損害を賠償することによって生ずる損失にあっては、生命又は身体の損害をうけた者一人に付き8000万以上を限度額としててん補することを内容とするものであること。
国土交通省告示第503号より抜粋(PDF)
ロ、事業用自動車の運行により生じた旅客その他の者の財産の損害を賠償することによって生ずる損失にあっては、一事故につき200万円以上を限度額としててん補する事を内容とするものであること。
なお、事業用任意保険、損害賠償保険については、とくにお付き合いがない場合は弊所より代理店のご紹介も可能です。
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3ナンバーと5ナンバーの保険料に注意
- 3ナンバー(普通自動車)
- 5ナンバー(小型自動車)の軽自動車以外
上記2種類については保険料に注意してください。
8ナンバー(車いす移動車)は年間任意保険料がかなり安く抑えられます。
3ナンバーと5ナンバーについては、車いすを乗せられても「車いす専用ではない」ということで、車検証上8ナンバーにできない車両になります。
とくにミニバンで折りたたみ椅子が展開できて7人乗りになるような自動車は、8ナンバーが取れない可能性が大です。乗客がたくさん乗れるのは便利ですが、任意保険のコストが膨れ上がるのでパフォーマンスも考えて検討してください。
その場合、一般の旅客事業用自動車(タクシー等)と同じ任意保険料となり、年額50万前後になる場合があります。
- 自動車屋さんで8ナンバーに構造変更してもらう
- 別の車両を検討する
- 軽自動車にする
などが考えられます。軽自動車だと5ナンバーでも任意保険はかなり安価です。
六大都市とそれ以外で任意保険料が変わる
近畿圏内ですと大阪市、京都市、神戸市とそれ以外で任意保険の保険料が変わります。
おそらく契約者数と保険利用件数の関係になると思いますが、六大都市の方が保険料が安いです。
六大都市以外の郊外で、かつ3ナンバー5ナンバーの普通車で開業する場合は、任意保険料がかなり高くなりますので計画段階でちゃんと検討しておくことをおすすめします。
運転している時以外の事故に対する保険
介護タクシーは交通事故以外でも事故が起こる可能性があります。
- 車いすを転倒させて利用者にけがをさせた。
- 車いすを当てて備品を壊した
上記は、車から降りた状態で起こった事故なので、自動車保険の対象外です。
この保険に加入する義務はありませんが、加入することができます。そういった保険も保険会社で用意されています。
- 三井住友海上 施設所有(管理)者賠償責任保険
- あいおいニッセイ同和損保 スキマ保険
- 損保ジャパン ケア輸送サービス賠償責任保険
代表的なものは上記のとおりです。おそらくこの他にもまだまだあると思います。
介護事業者が利用者にけがをさせた、器物を破損させた等の時のために入る保険になり、これを介護タクシー向けに補償内容を選べるものもあるそうです。
この辺の事故は、交通事故ほど頻繁に起きる事故ではないので、保険料も安く、月額500円~1,000円程度から加入できるものもあります。
以上が介護タクシーで加入する保険になります。
自動車保険は義務で、自動車以外の賠償責任保険については任意ですが、そういった保険があることがあまり知られていないのでこれを見た方はぜひ検討してみてはいかがでしょうか。
弊所で関与した過去の事例
- 任意保険は基本的に対物対人無制限
- 賠償責任保険は知っている人は加入している
任意保険は義務なので、どの業者様も加入しています。どちらかというと各種オプションの厚いグレードの高いものを選ぶ傾向があります。
ただし、開業前に車両保険を手厚くしすぎると、保険の月額が上がってしまい、開業に必要な資金要件も上がってしまいます。
車両保険は義務ではないので、なくても許可は通ります。開業後に車両保険を手厚くしても問題はないので開業資金と相談してください。
賠償責任保険については、その存在をご存じない事業者様も多く、知った場合に検討される場合が多いです。保険料が安いので、知った方は大体入ります。
どこまで保険に入ればいいか迷った場合
- 維持費はどうなるか
- どのようなお客さんが多いか
- どういう地域なのか
- 民間救急も並行して行うのか
自動車だけにしておくのか、自動車以外の部分も保険に加入しておくのか、このあたりは
等で変わってきます。現在の状況や将来的にどういったお客さんを増やしたいか、これによってプランが変わります。迷った場合は是非ご相談ください。
保険や運賃、オプション料金まで含めた総合的な体制を過去の事例よりご提案させていただきます。
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まとめ
- 自賠責保険は全員加入が義務
- 介護タクシーは任意保険への加入も義務
- 運転時以外の事故に対する保険も存在する。
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- 介護タクシーを新規開業したい
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