営業車5台以上で法人化を検討する3つの理由

そろそろ車の台数も、従業員の数も増えてきているけど、どこかのタイミングで法人化したい。でもいつすればいいんだろう?

  • 従業員が5人以上になった
  • 営業車が5台以上になった
  • 売上が1,000万超えた
  • 消費税の課税業者になった

人が増えると社会保険加入義務が発生、他にも介護タクシー(福祉タクシー)だと営業車台数が増えることによる資格者の雇用義務等が増えます。

順調に営業を続けていると、介護タクシーとしては営業車が5台になった時にそれは一気にやってきます。

ではどの辺りで法人化を検討すればいいでしょうか。大阪で介護タクシー(福祉タクシー)開業運営を専門としている行政書士が徹底解説します。

この記事を最後まで読むと、法人化すべきタイミング、法人化のメリットデメリットがわかります。

法人化すべきタイミング

法人化したらまた一から開業?許可の取り直し?

介護タクシーは多くの場合1台から始めます。1台から始められるのが良い所でもあります。

事業が順調に拡大し、4台までは車庫と営業車と運転者の確保だけで進める事が出来ます。

ただし、5台以下→5台以上にする時のハードルはかなり高いので是非覚えておいて、計画的に増車を行って下さい。

運行管理者に資格が必要になる

5台以上の営業車を管理する場合は、運行管理者は運行管理者資格が必要になります。

5台以上に申請する時に運行管理者資格がない増車の認可がおりません。

下記の手順で取得します。

  • 運行管理者の基礎講習(16時間)を修了して運行管理者試験を受ける
  • 運行管理者の実務経験1年以上を経て運行管理者試験を受ける
  • 運行管理者実務経験5年以上で、その間に所定の講習を5回受ける。

このいずれかで運行管理者資格を取得できます。全然関係ない業務の実務経験が必要という事がないので、これは実務の延長で取得できます。

整備管理者に資格が必要になる

5台以上の営業車を管理する場合は、整備管理者には資格が必要となります。

5台以下の時は、整備管理者には資格は必要ありません。

必要な資格は下記

  • 自動車整備士(3級以上)
  • 2年以上の自動車整備実務経験と「整備管理者研修」の修了

自動車整備士は、自動車整備実務経験が1年以上ないと取れません。

介護タクシー開業の為だけに整備工場で1年働くのは現実的ではありませんので、5台以上にする場合は整備士の方を雇い入れなければなりません。

5台以上に増やす前に整備士を探す必要が出てきます。

整備士の方が二種免許を持っている場合、運転者と兼任しても構いません。

運行管理者や整備士の資格の取得方法について、詳しくコチラ!

社会保険の加入義務が発生

5台以上に増やすタイミングで、従業員が5名を超える可能性が出てきます。

運行管理者1名+運転者5名

少なくとも6名は必要となり、うち1名を事業主が行うとしても、5名は雇っている事になります。

個人事業主の場合、常用する従業員が5名を超えると、社会保険の加入義務が発生します。

労災保険、健康保険、雇用保険、厚生年金に加入し、半分を事業主が負担する事になります。

事業主としては負担が増えることになるので、計画的に5台目を導入したいです。

安全運転管理者の選任が必要

社用車が5台以上になるタイミングで選任が必要です。

これは、緑・黒ナンバーの営業車だけでなく白・黃ナンバーの社用車も合わせて5台以上です。

社長の車が会社名義の場合は、それも含まれますのでご注意下さい。

個人事業の場合は自家用車と黒ナンバー全て合わせて5台以上。

上記の時には「安全運転管理者」を選任しなければならなくなりました。令和4年からの新制度です。

条件としては

  • 運転管理の実務経験が2年以上
  • 20歳以上
  • 悪質な違反を過去にやってない
  • この条件に当てはまる人を選任しなくてはなりません。

ただ、運転管理の実務経験を持っている人などなかなかいません。

その場合は、警察で月何回か行われている「安全運転管理者講習」を受けて資格者証を貰えば実務経験と同等の知識があるとされます。

これについては運送業だけでなく、普通の会社で白ナンバーの営業車が5台以上の会社でも義務化されています。




以上の4点が、5台目導入時に乗り越えなければならないハードルです。

資格の取得、人員の雇用、経済的負担等各方面から事業主に負担が増えます。これは予定出来る事なので、計画をしっかり立ててから5台目の導入をすることをお勧めします。

5台目導入と同時に法人化を検討する

介護タクシーは1月/1台:40万~50万と言われています。

ということは1台につき年間500万と考えると、営業車4台になる頃には年間売上1000万は確実に超えている計算になります。

年間売上1000万が、法人化する良いタイミングと言われています。

では法人化するとどのようなメリットデメリットが考えられるでしょうか。

法人化のメリット

法人化すると下記のメリットが考えられます

  • 役員報酬を経費に出来る(一定条件)
  • 役員報酬に所得控除が発生する
  • 消費税の納付が2年免除
  • 比較的融資が受けやすくなる
  • 事業承継が出来る
  • 赤字を9年繰り越せる(個人事業は上限3年)

特にこの「事業承継が出来る」については、シニア開業が他の事業に比べ比較的多い介護タクシーとしては、大きなメリットになります。

個人から個人への事業承継は私財を譲る形になるので、なかなかスムーズに行きません。

許可要件が人員や施設、車庫、営業車にも付いているので、営業権だけを譲渡するという事は実質不可能です。

法人化し法人へ出資し、それで設備等を揃えるという形にすると事業承継はスムーズになります。

法人化のデメリット

法人化すると下記のデメリットが考えられます

  • 経理や税務のコストが上がる(税理士必須)
  • 設立に費用がかかる(定款・登記費用等:株式会社25万程度、合同会社10万程度)
  • 赤字でも法人住民税均等割を払わなければならない
  • 従業員の社会保険の半額負担

もうすでに税理士に頼んでいる、既に従業員が5人超えていて社会保険に入っているという場合なら、デメリットは設立費用と税金くらいになります。




以上が法人化のメリット・デメリットになります。

従業員5人で売上1000万以上というのは、法人化を検討するポイントになります。

メリット・デメリットを把握して、計画的に法人化を進めたいですね。

法人化するための手続きがわからない時は

  • 売上が1000万をコンスんタントに超えている
  • 従業員が5人を超えて社会保険加入になった
  • 税金の事をちゃんと考えたい

等の時は法人化を検討して下さい。介護タクシーは許可事業なので、個人で持っている運送業許可を、法人に引き継がせる必要があります。

どうしたらいいか解らない時は是非ご相談下さい。行政書士はそういった手続きを得意としております。

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まとめ

  • 営業車5台以上にするハードは、4台以下の時より高い
  • 運行管理者や整備士資格の保持者が必要
  • 従業員5人を超えると社会保険の加入が必要
  • 売上1000万を超えるタイミングで法人化を検討する

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