令和4年4月26日閣議決定、令和4年5月13日に道路交通法及びその施行規則が改正されました。
それまでは、二種免許は
- 免許保有期間3年
- 21歳以上
でないと取ることが出来ませんでしたが、法改正が入りました。これにより
- 免許保有期間1年
- 19歳以上
- 特例受験資格教習を修了
上記3条件を満たすことで、19歳でも二種免許が取得できるようになりました。
この記事を最後まで読むと、従来の二種免許の取得方法に加え、二種免許の法改正の内容が詳しくわかります。
当記事は、介護タクシー開業・運営に特化した専門行政書士が執筆しています。
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介護タクシー開業には二種免許が必ず必要
介護タクシー開業や運営において、どんな場合においても二種免許だけは必ず必要になります。
介護資格についてはなくても良い状況は多いですが、運送業につき二種免許所持者が1名以上常時必ず必要です。
今回、その二種免許の取得について若干の規制緩和が入り若年でも取得できるようになりました。
なお、二種免許以外の運転者の条件については下記の記事で詳しく記してあります。ご参考下さい。
これまでの二種免許取得条件
まず、介護タクシーの運転手については必ず二種免許が必要です。
ニ種免許は、普通免許取得後、運転歴3年が取得要件です。
取得条件は下記の通りです。
- 免許保有期間3年
- 21歳以上
免許を三年間保有するので、18歳で取得しても最短で21歳まで取れません。必然的に21歳以上でないと取得できないという事になります。
新しく追加された二種免許取得条件
新しく追加された、二種免許を取得できる条件として「所定の教習を修了すると、運転歴が1年でよくなる」が追加されました。
これにより
- 免許保有期間1年
- 19歳以上
- 特例受験資格教習を修了
上記のようになります。18歳で普通免許を取得して運転期間1年なので、必然的に19歳以上になります。
つまり、教習を受ければ必要な運転歴が2年短縮されて1年になります。講習を受けなければ今まで通り3年、21歳以上になります。
道路運送法第96条
道路交通法より抜粋
(中略)
5項 第二種免許の運転免許試験は、次の各号のいずれかに該当する者でなければ、受けることができない。
一、牽けん引第二種免許以外の第二種免許の運転免許試験については、二十一歳以上(政令で定める教習を修了した者にあつては、十九歳)の者で、大型免許、中型免許、準中型免許、普通免許又は大型特殊免許を現に受けている者に該当し、かつ、これらの免許のいずれかを受けていた期間が通算して三年以上のもの
法律に赤字の部分が追加されました。
19歳最速でニ種免許取得のため手順と時間と予算
19歳最速で二種免許を取得する流れ
19歳最速で二種免許を取得する場合、下記の流れが考えられます。
この間おそらく19歳と数ヶ月になっていると思います。
普通免許を取得するための時間と予算
最速で二種免許を取得するために教習に通いますが、普通免許については教習だけなら17歳の時点で通い始める事が出来ます。
教習所によっては18歳になる2週間~1ヶ月前から入校させてくれます。
正確には第1段階修了までは17歳で可能、仮免許の取得は18歳以上でないと出来ません。
普通免許を取得する時間と予算は下記の通りです。
取得見込時間:57時間(合宿14日前後、通いで2ヶ月前後)
取得見込予算:25万~35万
18歳になった瞬間に行くということは、学科免除もありません。
フルで時間かかります。学生であるうちに取っておくと後がすごく楽です。
受験資格特例教習の時間と予算
受験資格特例教習は、18歳以上の普通免許取得者であれば受講が可能です。
教習だけなら19歳にならなくとも受けることが出来ますので、あらかじめ受けておく事もできます。
取得見込時間:最大36時間(技能・学科)
取得見込予算:25万前後
技能 | 学科 | 合計 | |
免許保有歴3年未満 21歳以上 | 27時間 | 2時間 | 29時間 |
免許保有歴3年未満 21歳未満 | 31時間 | 5時間 | 36時間 |
上記は資格を受けるための資格です。結構時間がかかるので、計画的に受けるようにしましょう。
これを受け終わったあとに、二種免許の教習も受けなければなりません。
合算すると結構な時間が取られますので、数ヶ月計画です。
二種免許取得の為の時間と予算
取得見込時間:40時間(技能・学科)
取得見込予算:25万前後
受験資格特例教習まで終わらせておくと、免許取得ジャスト1年後にニ種免許の教習を受け始められます。
普通免許のように教習だけ前もって通っておくことは出来ないようです。教習所の入校の時点で運転歴1年を超えている必要があります。
つまり、3段階の教習を超えて19歳と数ヶ月で二種免許がとれます。
19歳で二種免許を取得するための合計時間と予算合計
合計時間:133時間
合計予算:85万前後
結構な時間と予算がかかることがわかって頂けたと思います。
高卒で運送会社に入ってバリバリ働いてやるんだという事ならこのコースです。
21歳まで待って二種免許取得をするより25万ほど余計に予算がかかりますが、ドライバーは慢性的に人手不足なので、2年あれば25万程度は余裕でペイ出来るでしょう。
19歳で二種免許を取得すると「若年運転者期間」に入る
上記の課程を修了の上で、二種免許を取得した21歳以下の人は、21歳以上になるまで「若年運転者期間」という期間に入ります。
普通免許の若葉マーク期間のようなもので、この期間に下記の違反すると「若年運転者講習」という特別な講習を受けることになります。
- 違反点1~2点を繰り返し、合計が3点になった
- 一度の違反で3点になる違反をした後、再度違反をして4点以上になった。
- 一度の違反で4点以上になった
該当したら通知が来ますので、必ず受けましょう。受けないと特例受験資格が取り消されます。
尚、一度若年運転者講習を受けて、その後さらに上記3点の違反をした場合、特例取得免許が取り消されます。
19歳で特例免許を取得した人は、この期間が2年ほどあります。長いので気をつけて下さい。
若年者の雇用拡大
運送業は旅客貨物問わず常に人手不足が続いています。若年者の雇用を増やし、少しでも人で不足の解消を狙った政策かと思われます。
さらには民法改正で成人年齢が18歳に引き下がりました。成人年齢が下がったにも関わらず、職業の選択の自由が制限されている状態はアンバランスなので、そういった面もあるのかもしれません。
この政策により運送業の人で不足が少しでも解消される事を期待したいです。
介護タクシー(福祉タクシー)への影響
正直あまり無いと思います。
介護タクシーについては、ある程度社会経験を積んだ方が脱サラ開業、介護職の人が脱サラ開業、シニアの方がセカンドライフとして開業のパターンが多く、10代で開業しようという話はあまり有りません。
介護タクシーはご家族で経営されている方が多数になります、特に開業時二人必要な東北関東九州以外のエリアだと、ご夫婦で運転者・運行管理者を分担されているパターンが非常に多いです。
ここへ若い方を雇い入れる、又はお子さんを運転者として手伝わせる等のパターンについては、なくはありません。
しかし最速で二種免許を取得させるには85万ほどかかりますので、小さい額とは言えません。
ですが、この辺り頻繁な法改正が予想される分野ですので、法律一本変わったらどうなるかわかりません。今後の情勢次第では若年者開業が出てくる可能性も高まるかもしれません。
介護タクシーの二種免許取得計画を立てたい時は
介護タクシーの開業許可については、実はニ種免許は「取得見込み」で許可がおります。
これを利用すれば介護タクシーの開業準備期間をグッと縮める事ができます。
許可の申請から許可まで2ヶ月ほどの時間が役所の審査期間になり、この間にどうしても待たされる事になりますが、どうせ取るならこの期間を利用して取得すると、無駄な時間がかなり減ります。
二種免許を取りに行く前に営業許可申請を出してしまうのは大いにありです。
免許の取得計画、営業許可取得のスケジュールについて知りたい場合は、下記メールフォーム、LINE、お電話で「初回無料相談希望」と明記の上ご一報下さい。弊所よりご連絡差し上げます。
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まとめ
- 二種免許が最短19歳から取得できるようになった
- 特例受験資格教習という教習を受けて受験資格が貰える
- 21歳になるまで、若葉マークのような期間があり、違反が厳しい
下記に当てはまるなら「初回無料相談」ご検討下さい
- 介護タクシーの開業を検討している
- 訪問介護・看護の他に介護保険外のサイドビジネスを考えている
- 障害者福祉事業の他に国保連外のサイドビジネスを考えている
- 介護のスキルを活かして独立したいと考えている
- 開業したいけど何が必要かよくわかっていない
- 物件はあるけど、これで許可が下りるか知りたい
- 現在介護事業を行っていて、サイドビジネスを考えている
- いつも頼んでいる介護タクシーの予約が取りにくい、自前で1台持ちたい
- 男性ヘルパーの活躍する場を更に増やしたい
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