「介護タクシー(福祉タクシー)は民間救急の許可も取れる」という話があります。介護タクシー開業事業者様の中では浸透しつつあります。
では、この民間救急という制度はどう活用されているのでしょうか。
実は大阪では100%が「#7119」救急救命センターからの紹介です。
介護タクシーの手引にも明記されている「消防署と連携するコールセンター」がこれに当たります。
救急車の逼迫については、逼迫度が上がる事はあっても下がることは見込まれません。これは民間救急事業者のチャンスと言えます。
この記事を読めば、民間救急事業者と連携する「救急救命センター」がどんな事業化がわかります。
当記事は、介護タクシー開業・運営に特化した専門行政書士が執筆しています。
日本行政書士会連合会 登録番号21260549
大阪府行政書士会所属 会員番号008156
「♯7119」救急安心センターで判断してくれる
電話番号そのまま「#7119」へ電話をすると、救急安心センターへ繋がります。
体の調子が悪いけど、救急車呼んでいいか迷う。そんな時に電話すると、救急車を呼ぶべきかそうでないかを判断してくれます。
救急車の適正利用のための取り組みです。
最近始まったサービス
この「救急安心センター」というサービスは、2007年6月から東京で始まり、全国へ徐々に広がり始めています。
残念ながら、まだ全国で行っているサービスではありません。
今の所
18県/46県
の県で行っていますが、県でも一部しか行っていない所もあります。
下記の通り、まだまだサービスの普及が進んでいません。
※総務省消防庁のHPより抜粋
時間外に注意
都心等は大体24時間体制ですが、一部地域ではサービス時間が決まっています。
時間外に気をつけて下さい。
まだまだ日が浅いサービスなので、全国24時間体制に早く近づけるようになってほしいですね。
救急車を呼ぶまでも無い時
救急安心センターでは、救急車を呼ぶか呼ばないかを判断してくれます。呼ぶ判断の時は119で救急車を呼ぶのですが、呼ぶまでもないと判断された時はどうなるのでしょうか。
救急車を呼ぶまでもないと判断されても、体の調子が悪い事にはかわりがありません。どのみち病院には行くのです。
その場合、民間の救急事業者を紹介してくれたりします。
♯7119から、指定の民間救急事業者を紹介
介護タクシーは民間救急の認定も同時に受けることが出来ます。
民間救急の認定を受けると、消防署の名簿に名前が乗り、ネット等でも名称が公開されます。
とは言っても、普通の介護タクシーでも患者さんを病院へ搬送することは可能です。
では何が違ってくるかというと
国自旅169号
国交省通達より抜粋
⑤消防機関又は消防機関と連携するコールセンターを介して、患者等搬送事業者による輸送サービスの提供を受ける患者
上記は「介護タクシーに乗せていい人」の5項目のうちの1項目です。
この「消防機関と連携するコールセンター」が119及び♯7119の事になります。
つまりこの民間救急事業者の認定を消防署から貰っておくと、コールセンターで「緊急性が無い」と判断された時に、まずは優先して認定している民間救急事業者を紹介してくれます。
ちなみに、今般の新型コロナウィルスについては「緊急性はない病院への搬送」がものすごく多かったので、民間救急事業者は大活躍したとのことです。
2022年の大阪府での民間救急活用の実績
弊所取材にて、大阪府の2022年の救急→民間救急への実績は約100件という事がわかりました。
うち、消防署から直接紹介が0件、全てが救急救命センターからの紹介ということでした。
これを多く見るか、少なく見るかですが、おそらくここから減ることはありません。
自治体の民間救急活用がまだ進んでいない状態での100件ですので、今後活用が進む事を考えると増加傾向であると言えます。
100件にコロナ搬送は含まれていない
2022年の民間救急事業者紹介100件については、コロナ搬送を含んでいません。
コロナ搬送については、消防署からではなく保健所から民間救急業者へ依頼が行きます。
保健所は、消防署で公開されている民間救急業者を見て患者へ紹介を行っていたという事です。
尚、介護タクシーの許可を取得していると認定が貰える「民間救急」については、下記の記事に詳細記しています。
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♯7119を拡散して下さい
♯7119というサービスについてはまだ知名度が低いです。
まずはこのサービスの知名度が上がらないと、救急車の適正利用が進まないわけです。
このサービスの周知が進めば、民間救急事業者という事業の知名度も上がり、さらに救急車の適正利用が進みます。
さらにはこのサービスの知名度が進めば、サービス自体が全国展開へと近づくかもしれません。
迷った時は♯7119へ!
まとめ
- 119するか微妙な時は♯7119へ相談!
- 救急車を呼ぶべきか呼ばなくていいか判断してくれる!
- 緊急性が無い時は民間救急事業者へ!
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