自宅・自己物件の開業は市街化調整区域に注意!

都市計画法という法律がありまして、大雑把に言うと

  • 建物を建てて人が来て欲しい所
  • 建物をこれ以上建ててほしくない所
  • あまり高い建物を建ててほしくない住宅地
  • 商業地
  • 工業地

などなどが指定されています。

タイトルの「市街化調整区域」とは「建物をこれ以上建ててほしくない」という地域になります。

たとえばここに自宅がありました、既に建てている建物があります、ここで開業したいです!となったら注意が必要です。

自宅開業をしたいけど、自宅が市街化調整区域だった場合、どうしたらいいでしょうか。これは役所との折衝がかなり必要になります。行政書士はそういった役所との折衝を得意としております。

この記事を最後まで読むと、都市計画法の事、市街化調整区域の事、そこで開業差出来る場合、出来ない場合がわかります。

市街化調整区域とは

上記の通り「これ以上開発をしたくない、建物を立ててほしくない、人が来てほしくない」という地域に自治体から指定されている地域を言います。

例えば大阪だとこういった分布になっています。

赤:市街化調整区域
青:市街化区域

上記のようになります。基本的に郊外は市街化調整区域、都心は市街化区域になっています。

運輸局から一筆求められる

営業所予定地が市街化調整区域の場合、運輸局から「自治体から一筆もらって下さい」的な事を言われます。

自治体から「市街化調整区域ですけど営業していいです」という形の書面を添付せよという事です。

都市計画課、都市計画指導課みたいな部署がありますので、そこに持ち込みます。

自治体からどんな許可を貰えばいいのか

大体の場合「開発許可」やそれに準ずる許可をもらうことになります。

例えば自宅で開業したいけど、自宅が市街化調整区域に建っている場合はどうしたらいいでしょうか。

まず自宅の用途を確認する

まず自宅建物の用途を確認してみます。方法は

  • 建築確認の台帳を確認する(市役所等で台帳の写しをもらえる)
  • 検査済証を確認する(自分で建てた家の場合は持っている)

このどちらかで確認できます、この書面に「主要用途」という項目があるので確認します。

自宅の場合は大抵「住宅」となっているはずです。

用途を変更する

建物を増改築しなくても、用途の変更になると「開発行為」となり「開発許可」が必要です。

例えば自宅兼事務所の場合は「住宅」から「住宅で事務所、店舗その他これらに類する用途を兼ねるもの」に変更する必要があります。事務所のみで使用する場合は「事務所」に変更が必要です。

用途を変更できる条件

これは各自治体で条件が大きく変わります。下記はその一例として御覧ください。

大体の場合は

  • 立地条件
  • 事業条件

の2つに当てはまっている必要があります。

立地条件

近畿運輸局圏内の某自治体についてはこんな感じでした

  • 市街化区域から500m以上離れている
  • 半径500m以内に50軒住戸がある
  • 敷地面積500平米以下
  • 延べ床面積200m以下
  • 2階建て以下
  • 自己の業務用の事務所である

近くに市街化区域がある場合に基準が満たされないのは「近くに市街があるならそっちでなんとかしろ」という意味合いだそうです。

こういった感じのルールが各自治体にあります。詳しくは各自治体の都市計画指導課や、土木事務所に問い合わせる必要があります。

事業条件

26業種決められていますが、介護タクシーはこの26業種に該当しません。

なので、介護タクシーについては、立地条件を満たした上で

(27)その他社会経済情勢の変化等により日常生活に必要であると認められるもの

に該当するように協議してもらう必要があります。前例がないとなかなか大変です。

営業許可貰ったら開発許可出しますという一筆をもらう

開発許可をもらうには営業許可を貰わなければなりません。添付書類に許可証が必要になるからです。

しかし、自治体から許可がないと運輸局から許可が出ません。堂々巡りです。

なので、自治体から「営業許可が下りたら、開発許可出すよ」という一筆を頂いておく必要があります。

自治体の裁量が大きい

電話で「市街化調整区域に営業所を建てられますか?」と聞くと、基本NOと言われます。原則は建てられないからです。そこに敢えて建てて良いとすることが出来るのは自治体の裁量になります。

各自治体によって、そしてその集落によっても事情は変わります。

一つ一つが個別案件になるので、もし開業予定地が市街化調整区域の場合でもあきらめず、都市計画課に具体的な物件を持ち込んでNOと言われるまでは判断しないようにしましょう。

ただし、これから借りるという事であれば、市街化調整区域は絶対に選ばない方が良いでしょう。借りる前に不動産屋さんに要望として伝えておく事をお勧めします。

何とか市街化調整区域で開業がしたい時は

  • 自宅が市街化調整区域にある
  • 市街化調整区域にある自己所有物件を営業所にしたい
  • 役所に電話してNOと言われた

でもどうしても諦められないという時は、ぜひご相談下さい。物件の写真撮影、測定など行い、具体的な住所と共に役所に持ち込み折衝の上でNOとなるまでは判断できない案件になります。

仮に営業所にどうしても出来ない場合でも、青空車庫は市街化調整区域でも可能です。ご相談いただければ総合的なプランも提案できるかもしれません。

下記メールフォーム、LINE、お電話などでお気軽にご相談下さい。

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まとめ

  • 市街化調整区域での開業は、開発許可を自治体からもらう
  • 立地条件と事業条件を満たしている必要がある
  • 介護タクシーは事業条件に合致しているか協議してもらう必要がある
  • 今から借りる場合は市街化調整区域は避けた方が良い

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この記事は行政書士が執筆しています

当記事は、役所の手続きの専門家で、介護タクシーの開業運営の専門家でもある行政書士・高橋健治が執筆を行っております。

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