軽トラや軽バン一台で開業できる運送事業がある事をご存知でしょうか。
- ミニマムに開業したい
- 自分の家を使って開業出来る?
- いきなりゼロから仕事って取れるかな・・・
御存知の通り運送業界は仕事量が人の量を上回っています。例えば
- 独立しても大手から仕事が貰える
- 自宅や自宅車庫で開業可能
- 軽貨物自動車1台で開業が出来る
このような事業があればどうでしょうか。これが軽貨物運送事業です。
街を走り回っている黒ナンバープレートを付けた軽トラや軽バンはほとんど軽貨物運送です。
当記事は、運送業専門の行政書士が軽貨物事業について完全改札させていただきます。この記事を最後まで読むことで、軽貨物事業の開業の条件、開業の方法がわかります。
自動車・運送業手続行政書士髙橋です。自動車手続きは大阪・運送業支援は近畿二府四県対応しています。
日本行政書士会連合会 登録番号21260549
大阪府行政書士会所属 会員番号008156
尚、弊所は黒ナンバー取得のための貨物軽自動車運送事業の作成及び収集、届出代行について、報酬55,000円で行っています。
LINEでのご相談は無料です
軽貨物運送ってどんな仕事?
正式名称「貨物軽自動車運送事業」といいます。
一番イメージしやすい所では、アマゾンや佐川、ヤマト、郵便局の配達の人です。
運送業の最終工程である営業所→自宅まで持ってきてくれる工程については軽貨物運送業者に委託されている事が多いです。
貨物軽自動車運送事業とは、他人の需要に応じ、有償で、自動車(三輪以上の軽自動車及び二輪の自動車に限る。) を使用して貨物を運送する事業のこと
国交省HPより
- 軽自動車
- 二輪車(125ccを超える)
125cc以下や自転車でやる場合は許可は必要ありません。
250ccクラスの二輪、3輪以上の軽自動車で事業をする場合のみ届出が必要です。
バイクの場合は緑ナンバー、軽自動車の場合は黒ナンバーになります。
軽貨物運送の受注先
主に運送会社の営業所から最終ユーザーの玄関口までの間、ラストワンマイルについては軽貨物運送の事業者さんが担っています。
具体的には下記の事業者で活躍されています。
- アマゾンの宅配
- JP、佐川、ヤマト等大手の下請け
- ウーバーイーツ、出前館などのデリバリー
- ネットスーパー
- ピックゴー等の配送マッチング
JPや佐川などの下請けの場合は、局や営業所から配送先宅までのラストワンマイルを請け負う事がほとんどです。
ウーバーイーツ等のデリバリーは、125ccを超えるバイク、軽自動車で行うには軽貨物の許可が必要です。
近年、フードデリバリーへの登録はこの許可がないと認められない場合が増えてきています。
尚、125cc以下(ピンクナンバー)のバイクや自転車でフードデリバリーを行う事については、許可が必要ありません。
軽貨物運送って儲かる?儲からない?
報道などでも流れていますが、運送業界は慢性的な人手不足です。
加えてコロナ禍での楽天アマゾンなどの通販の普及、フードデリバリーの普及等で需要は増え続けています。
加えて2024年問題と言われる、ドライバーの残業規制問題で人手不足はさらに進みます。
一時期は大手運送会社も、委託切りの内製化を進める動きが多かったですが、この問題によりまた委託化に戻りつつある話も出てきています。
仕事の量は多く更に増加傾向
仕事の量は多いので、大手運送の下請けとして、自営業としてはかなり安定している業態です。
買い手市場なのは確かなのですが、まだ単価が上がるような局面までは達していないのが現状です。
ただ、通販の送料見直しの話も少しずつ出てきているので、下降トレンドではなく上昇トレンドではあると見て取れます。
1台の個人事業主だとなかなか単価交渉が難しいところはありますが、組織化などして交渉して単価アップ、設備などを投資や技術上昇による効率化が儲かる儲からないの鍵です。
黒ナンバーを取ってみたいと思ったら下記のLINEまで!
LINEでのご相談は無料です
まずは黒ナンバーを取ろう!
貨物軽自動車運送事業を開業にはまず黒ナンバーを取得する必要があります。
黄色ナンバーのままお金を取って荷物を運ぶと無許可営業になります。罰金や懲役があるので必ず届出して、黒ナンバーを取ってから行って下さい。
では黒ナンバー取得のためには、何を揃えれば良いでしょうか。
どんな事業でもヒト・モノ・カネが条件になっています。
軽貨物運送の人員要件
運転手
一種の普通免許を持っている人が一人居れば開業できます。
運送業なので黒ナンバーを付けなければなりませんが、二種免許は必要ありません。
尚、通常の運送事業は
- 自動車5台以上
- 最低人数6人以上
- 運転手は二種免許取得者
- 運行管理者資格持ち最低一人
これらがないと開業出来ません。これと比べるとかなり用意に開業が可能です。
運行管理責任者
特に資格は必要なく、運転手の方とも兼務できます。
点呼の等の記録書類をつけて管理して下さい。アルコールチェックも義務化しましたので記録して下さい。
整備管理者
10台以上営業車がある場合は、整備管理者の選任が必要です。
整備管理者は3級以上の整備士資格が必要になります。
10台以上で始める、または10台以上に増車するタイミングで資格者の選任と資格者証を求められます。
選任した場合は、交代する時にも届け出が必要になります。
軽貨物運送の営業所の条件
一戸建ての場合は自宅兼営業所OKです。
自宅兼営業所の場合は「市街化調整区域」でない限りは「住居専用地域」でも大丈夫です。
営業所の面積が、家の面積の半分以下であれば認められます。
賃貸でも大丈夫ですが、その場合には大家さんに「事業に使う」という承諾を取っておいた方が後々トラブルになりません。
なるべく、玄関からプライベートスペースを通らず(リビングを横切る等)に営業所に行ける部屋を選んで下さい。
集合住宅ですと条件が変わります、市役所や運輸局とのすり合わせが必要ですのでご相談下さい。
軽貨物運送の休憩所の条件
自宅の一部屋を休憩所にしていただいてOKです。
営業所と同じく玄関からプライベートスペースを通ること無く行ける部屋が望ましいです。
これを満たしていれば寝室を休憩所にも出来ます。
尚、営業所をパーテーション(170cm以上)で区切って半分を休憩所にしてもOKです。
軽貨物運送の営業車の条件
車検証の用途の部分に「貨物」と書いてあり、最大積載量が書いてあれば問題なく通ります。
ハイゼットやアルトなどは、バンタイプになっていますが貨物自動車です。
乗用車を使って貨物運送を出来る?
用途に「乗用」と書いてある場合でも、規制緩和で軽貨物運送に使えるようになりました。
その場合、最大積載量は車検証を見て
(乗車定員-乗車人数)✕55kg=最大積載量
として下さい。
乗車人数4名の軽自動車で、運転手しか乗らない場合は3名✕55kgで165kgまで乗せられます。
通常の貨物用軽自動車の積載量は350kgなので積載量は減りますが、乗用でも貨物に使えます。
尚、軽貨物運送は事業用の黒ナンバーとなりますが、プライベートで使うことは可とされています。土日副業としての軽貨物運送に使用することも考えられます。
軽貨物運送の開業に必要な資金
資金要件は特にありません。車と人と物件が揃っていれば開業できます。
資金については、他の運送業と違い、必要資金を試算して残高証明を出したりする資金要件はありません。
正味必要な年間資金としては下記をご参考下さい。
営業車購入費 (リース費) | 40万~150万 |
車庫の家賃 | 12万~18万 |
営業所・休憩所家賃 | 60万~150万 |
台車などの機材 | 1万 |
ゼンリン住宅地図等の費用 | 1.2万~3.5万 |
合計 | 115万~320万 |
貨物の軽自動車の購入の相場は50万~150万程度です。リースの場合は月3~4万が相場です。
車庫の家賃や、営業所休憩所の家賃は自宅を使えるのならかかりません。
賃貸などで大家さんが事業を物件内で行うことを許してくれない場合は、他に営業所を借りる必要があります。
尚、副業として自宅営業所と車庫、自己所有の乗用自動車を黒ナンバーに変えると、初期費用は殆どかからないです。
任意保険が高くなる
事業用に変えると、任意保険が年額6万→20万程度まで上がる事が予想されます。
自動車の状態にもよりますが、乗用の軽自動車だと年額60,000円程度が相場かと思われます。
事業用にすると月額15,000円~18,000円程度になるので、年間200,000程度になります。
尚、個人タクシーや一般貨物等の任意保険は年額50万程度の物が多いので、それでも事業用としてはかなり良心的な価格となっています。
軽貨物運送に必須・ゼンリンの住宅地図
ゼンリン住宅地図は、市単位の紙地図で15,000円~30,000円、スマートフォン用のアプリだと月額990円✕12ヶ月です。
個人宅に配達する事が多い軽貨物運送なので、ゼンリン住宅地図は必須と言われています。
これがあるとだいぶ効率が上がるという事で、軽自動車事業者様の間でも評判ですので、サブスクはかかりますが導入をお勧めします。
必要物を集めて黒ナンバーを取りたいと思ったら下記LINEまで!
LINEでのご相談は無料です
軽貨物運送開業のための手続き
運輸支局に下記の書類を出します。
- 貨物軽自動車運送事業経営届出書
- 貨物軽自動車運賃料金設定届出書
- 貨物軽自動車運送事業運賃料金表
- 事業用自動車連絡書
- 事業に使う予定の車の車検証
これらを記入して運輸支局へ提出、すると「事業用自動車連絡書」に判子が押されて戻ってきます。
これを、買った車屋さんへ自動車と一緒に持っていけば、後日黒ナンバーに付け替えてくれます。
尚、弊所は上記書類について作成及び収集、届出代行について、報酬55,000円で行っています。
LINEでのご相談は無料です
貨物軽自動車運送事業経営届出書
申請書を記入していきます。難しいことはありません、個人情報を記入していくだけです。
下記の条件で申請書を書いていくことにします。
- 個人事業主、高橋健治さん
- 1名1台開業
軽貨物運送については、屋号が決められます。尚、軽貨物運送は守られている事が少ないですが車体表示義務があります。
13.自動車の車体表示
国土交通省HP「貨物軽自動車運送事業にあたっての注意事項」より
・自動車の外側に使用者氏名、名称等を見やすいように表示すること。
文字の大きさは、縦横5センチメートル以上とする。 文字の色は、車両の色彩と反対色又は反対色に近いものとする。
文字は、ペンキ、ステッカー等により表示し容易に消去することが出来ないものとする。
・上記表示はマグネットシートによるものでも良い。
この表示は屋号でもいいのですが、必ず表示をするようにして下さい。マグネットシートが許されていますので、自家用使用時は取り外しても良いです。
この申請書を書くにあたって必要になるのは
- 車検証
- 車庫の面積
- 車庫と営業所の住所
上記のデータが有れば埋めることが出来ます。
運送約款を設定する
運送約款とは、運送業者とお客さんとの間のルールになります。
これを一から決めるのは大変ですが、国土交通省にある、あくまで標準的な運送約款2種類どちらかを使えば認可が必要ないので、最初はこれを選ぶことをおすすめします。
尚、選んだ約款については事務所に保存、出来れば掲示しておいて頂く必要があります。下記のリンク先をプリントアウトして営業所に掲示しておいて下さい。
標準貨物軽自動車運送約款(平成15年国土交通省告示第171号)
標準貨物軽自動車引越運送約款(平成15年国土交通省告示第172号)
尚「その他の運送約款」については、自分で決めた独自の約款を設定した時に選択し、作った約款を届出書に添付します。
これについては運輸局との事前すり合わせがかなり必要になりますので、ある程度業務をこなして変えたいという部分が出てきたら検討して下さい。
貨物軽自動車運賃料金設定届出書・料金表
料金を決めて表を作り届出ます。これも国交省のHPに雛形がありますので埋めるだけです。
届出書については、上記の通り個人情報(企業情報)を書くだけになります。
続いて料金表です。これも国交省のHPに雛形があります。
運賃料金については、標準価格が国交省のHPにもありますので特になにもない場合は標準価格で埋めていくと良いです。
自分で企業から直接運送を受ける時はこの価格ですが、大体の場合はヤマトJP佐川アマゾン等の大手運送からの委託価格で運送を行うことになります。
事業用自動車連絡書
これについても、車検証があれば埋められます。
既にナンバーが付いている場合はナンバーを、買ったばかりでついていない場合は車体番号を書いておけばOKです。
車体番号は車検証に必ず書いてあります。
軽貨物運送の事業届出が受理されると、これに判子をついて返してもらえます。
この書類を持って、自動車を黒ナンバーに変えることが出来ます。
軽貨物事業に使う予定の車の車検証
判子を貰う段階ではコピーでOKです。
車を買って納車がまだの場合、車屋さんに言えば前の持ち主の車検証のコピーを貰えます。車の仕様がわかればそれでOKです。
車が手元にもうあって、事業の届出が受理されたその足でもうナンバーを変えてしまうのであれば、車検証はこの後の手続きで原本が必要になります。
軽自動車検査協会で車検証とプレートの変更
事業用自動車連絡書に判子をもらったら、これを自動車ディーラーさんに持ち込み、手数料を払えば車検証とプレートの変更手続きはやってもらえます。
これではれて黒ナンバーが装着できます!
自分でやりたい場合は管轄の軽自動車協会へ
- 車検証
- 事業用自動車連絡書
- その他自動車登録変更申請書類
- 取り外したナンバープレート
これらを持って順番に受付を回って下さい。最後にナンバープレートを頂いて終わりです。
ここまで読まれて「手続きが面倒、代わりにやって欲しい」等であれば下記メール、LINEどちらでもお気軽にご連絡下さい。
LINEでのご相談は無料です
どこから仕事を貰えば良いか
軽貨物運送は、基本大手運送業者から営業所→個人宅の配達の委託を受けて業務を行うことが多いです。
代表的な所は下記です。
Amazon Flex
アマゾンは自社で流通網を持っています。アマゾン倉庫から個人宅への配送については軽貨物運送業者へ委託されています。
アマゾンフレックスについては
- 専用アプリの性能がかなり高い
- 置き配が許されていて効率が良い
等、軽貨物事業者にも評判は悪くありません。ただ、研修制度が充実しておらず、割とすぐ現場に出されるそうなので、どこかで経験を積んでから来る方がいいかもしれません。
ヤマト運輸
ヤマト運輸についてはある程度組織化の上で交渉力がある軽貨物事業者でないと厳しいと言われています。
昨年も委託切りの発表がありましたので、おそらく配達面も内製化の方向に進んでいることが伺えます。
新たな報道が出るまでは様子見の段階です。
Uber Eats
ウーバーをメインにされている軽貨物事業者さんも結構見受けられます。
メインにするも良し、他の委託先と並行してプラスアルファの収入にするも良しです。
出前館
Uber Eatsと委託の取り合いをしているのが出前館です。
安定のUberに対して繁忙の波がある出前館という話を聞いたことがあります。
並行してされている業者さんもいますので、うまく波を乗りこなしたいですね。
JP日本郵便
個人事業主だと直接入るのは困難になってきているという情報があります。
ある程度組織化をしている軽貨物事業者からの再委託でなら個人事業主でも仕事が可能とのことです。
地元郵便局に連絡をして、どこの業者から入ればいいか聞くと教えてくれることがあるそうです。
その他業者多数
その他代表的な物だと
- ネットスーパー
- ピックゴー等の配送マッチング
- 佐川急便
これ以外にも様々な事業者が配送委託を募集しています。折角の個人事業主ですので、何社か掛け持ちしつつ、委託切りのリスクに備えるのも生き残る手段です。
軽貨物で稼ぎたい!開業のための手続きをして欲しい!という場合は下記LINEまで「初回無料相談」とご一報を。
LINEでのご相談は無料です
企業から仕事を直請け
運送事業者としては、これを目標に動きたいです。
ある程度組織化できて、地元企業と繋がり配送の仕事が受けられれば単価交渉等も可能になってきます。大手からの委託だと単価交渉は困難を極めます。
営業活動を行い企業から直接仕事を貰えるようになれれば軽貨物→一般貨物へのバージョンアップのルートも見えてきます。
5台集まって法人化、一般貨物の地盤を整えて緑ナンバーを目指せ!が運送業の出世ルートになるのではないでしょうか。
尚、人や車を増やしたい、増車したい場合の手続きについては詳しくは下記の記事もご参照下さい。
軽貨物運送の開業方法についてよくわからない時は
- 今の家で開業出来るか知りたい
- あと何を揃えれば開業できるか知りたい
- 書類を作ってほしい
- 開業後に記録や保存することってあるの?
- 法人化・組織化したいけどどうやればいい?
上記の場合は弊所までご連絡下さい。
メールフォーム、LINE、お電話で「初回無料相談希望」と明記の上ご一報下さい。弊所よりご連絡差し上げます。
LINEでのご相談は無料です
まとめ
- 軽貨物運送はミニマムに1人で開業出来る
- 軽貨物運送は運輸局に届け出を出して黒ナンバーにすると始められる
- 軽貨物運送は大手で配送委託を募集している
- 地元企業から配送業務を直受けも出来る
まずは開業までの手順を知りたい、手順や条件を知ってから判断したい段階でもお気軽にご連絡下さい。
LINEでのご相談は無料です
メール、LINE、お電話どれでもご一報下さい
下記メールアドレス、LINE、お電話等に「初回無料相談希望」と明記の上ご一報下さい。弊所よりご予定の確認の連絡をさせていただきます。
電話:06-6995-4313
FAX:06-6995-4316
LINEは「友だち追加」をタップ後、ご連絡よろしくお願い申し上げます。
ZOOM等で希望のお客様も、下記メールフォームまでご連絡頂ければ対応させていただきます。
メールは24時間以内に必ず返信、電話に出られない場合は折り返しさせていただきます。(携帯番号からの折り返しになります)