緑ナンバー巡回指導38項目、準備書類完全網羅!

トラック緑ナンバーの許可(一般貨物自動車運送事業許可)を取得すると、定期的に巡回指導が来ます。

巡回指導は貨物運送事業者が法令を遵守しているかどうかを指導しにやってきます。

  • どんな事を見られるの?
  • 何を準備しておけばいいの?
  • 帳票ってなに?

色々不安があると思いますが、しっかり体制を整えておけば恐れることはありません。

ではどのような体制を整えれば良いでしょうか、専門の行政書士が徹底解説いたします。

この記事を最後まで読むと、巡回指導がどんなもので何を準備すれば良いかがわかります。

行政書士オフィスたかはしでは、巡回指導対策、各種帳票整えサポートまでを44,000円~で行っています。まずは無料相談ご利用下さい。

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緑ナンバーの巡回指導の概要

当記事は巡回指導の詳細の内容についてですが、概要について。

  • 誰が来るの?
  • どのくらいの頻度で?
  • 結果が悪かったらどうなる?

上記については、下記の記事をご参考下さい。

緑ナンバーの巡回指導の概要についてはコチラ

緑ナンバーの巡回指導で見られる事は38項目

下記のチェック項目を見られます。

区分重点G指導事項(☆印は霊柩事業者は除外する)
I.事業計画等主たる事務所及び営業所の名称、位置に変更はないか。
営業所に配置する事業用自動車の種別及び数に変更はないか。
自動車車庫の位置及び収容能力に変更はないか。
乗務員の休憩・睡眠施設の位置、収容能力は適正か。
1乗務員の休憩・睡眠施設の保守、管理は適正か。
届出事項に変更はないか。(役員・社員、特定事業者に係る運送の需要者の名称変更等)
自家用貨物自動車の違法な営業類似行為(白トラの利用等)はないか。
名義貸し、事業の貸渡し等はないか。
II.帳票類の整備、報告等1事故記録が適正に記録され、保存されているか。
自動車事故報告書を提出しているか。
1運転者台帳が適正に記入等され、保存されているか。
1車両台帳が整備され、適正に記入等がされているか。
事業報告書及び事業実績報告書を提出しているか。(本社巡回に限る。)
III.運行管理等1運行管理規程が定められているか。
運行管理者が選任され、届出されているか。
1運行管理者に所定の講習を受けさせているか。
1事業計画に従い、必要な運転者を確保しているか。
3過労防止を配慮した勤務時間、乗務時間を定め、これを基に乗務割が作成され、休憩時間、睡眠のための時間が適正に管理されているか。
3過積載による運送を行っていないか。
3点呼の実施及びその記録、保存は適正か。
1乗務等の記録(運転日報)の作成・保存は適正か。
1運行記録計による記録及びその保存・活用は適正か。
1運行指示書の作成、指示、携行、保存は適正か。
3乗務員に対する輸送の安全確保に必要な指導監督を行っているか。
2特定の運転者に対して特別な指導を行っているか。
2特定の運転者に対して適性診断を受けさせているか。
IV.車両管理等1整備管理規程が定められているか。
整備管理者が選任され、届出されているか。
1整備管理者に所定の研修を受けさせているか。
1日常点検基準を作成し、これに基づき点検を適正に行っているか。
3定期点検基準を作成し、これに基づき、適正に点検・整備を行い、点検整備記録簿等が保存されているか。
V.労基法等1就業規則が制定され、届出されているか。
136協定が締結され、届出されているか。
1労働時間、休日労働について違法性はないか。(運転時間を除く)
3所要の健康診断を実施し、その記録・保存が適正にされているか。
VI.法定福利費労災保険・雇用保険に加入しているか。
健康保険・厚生年金保険に加入しているか。
Ⅶ.運輸安全マネジメント2運輸安全マネジメントの実施は適正か。

すべての項目は1点です。点数によって下記のような評価がされます。

  • A評価 35/38(90%以上)
  • B評価 31/38(80%以上)
  • C評価 27/38(70%以上)
  • D評価 23/38(60%以上)
  • E評価 22/38以下(60%未満)

これに加えて「重点項目」となっている9項目を1つ落とす毎に評価が1段階下がります。

点数が高くても、重点項目を4つ以上落とすとD評価以下になりますので注意が必要です。

Gの欄はGマーク取得時の加点です。Gマークは巡回指導の結果が大きく関わってきます。この点数が高ければGマーク取得に有利です。

霊の欄は霊柩車の巡回指導について免除の項目です。

では各項目詳細に見ていきます。

I.事業計画等

主たる事務所・営業所の位置の届け出

1.主たる事務所及び営業所の名称、位置に変更はないか

下記の書類をチェックされます。

  • 登記事項証明書
  • 経営許可申請書
  • 事業計画変更認可申請書

上記の書類の内容がすべて一致している必要があります。変更をした場合は最新情報と現状が一致している必要があります。

主たる事務所(登記簿上の本社住所)が変更になった場合は届出が必要です。

本社住所については認可要件がないので事後届だけでOKですが、届出を忘れていると減点です。

営業所は認可の要件があるので認可を受けなければならないです。

認可を受けずに移動して、認可要件を満たしていない場所の場合だと他の点にも引っかかります。

自動車の数と車庫の面積・位置の届出認可

2.営業所に配置する事業用自動車の種別及び数に変更はないか
3.自動車車庫の位置及び収容能力に変更はないか

下記の書類をチェックされます。

  • 事業計画変更届出書
  • 車両台帳
  • 車検証

運輸支局のデータと現状を突き合わせます。基本的に書類を出さなければ車両数は変えられないので一致しているはずです。

ただし、書類を出した後に増車や減車の手続きを行っていない、入れ替え時に増車したけど減車していないなどの事がある場合は一致しないのでアウトです。

手続きはしっかり最後まで行っておいて下さい。事業用自動車連絡書は手元に残らない書類です。

休憩・睡眠施設の面積・位置の届出認可

4.乗務員の休憩・睡眠施設の位置、収容能力は適正か
5.乗務員の休憩・睡眠施設の保守、管理は適正か

下記の書類をチェックされます。

  • 一般貨物自動車運送事業経営許可申請書
  • 事業計画変更認可申請書
  • 登記事項証明書
  • 賃貸借契約書

休憩・睡眠施設についても認可制です。場所を変える等の場合は認可が必要です。

面積もある程度の広さが必要で、ソファやベッドなどの設備が必要な場合もあります。

散らかっていたりドライバーが休むことが出来ない状態だと減点です。

認可申請をちゃんとしていれば申請書と一致しているはずです。

役員などの届け出と法令遵守

6.届出事項に変更はないか。(役員・社員、特定事業者に係る運送の需要者の名称変更等)

下記の書類をチェックされます。

  • 役員変更届出書
  • 登記事項証明書

役員変更にも届け出が必要です。届出は事後でOKです。届出書と登記事項が一致しているはずです。

役員にも要件がありますので、届出の上で受理されなくてはなりません。

  • 1年以上の拘禁刑を受け終わってから5年以内
  • 運送業を経営(または役員)していて処分を食らってから5年以内

細かいことはありますが、大まかには上記に該当する人は役員になれません。

7.自家用貨物自動車の違法な営業類似行為(白トラの利用等)はないか
8.名義貸し、事業の貸渡し等はないか

名義貸しや白トラでの輸送は重罪です。あった時点で減点になります。

会社で所持している白ナンバーのトラックが輸送に使われている形跡がある場合は減点の対象になります。

名義貸しは重罪ですので、これは巡回があるなしにかかわらず絶対にやらないで下さい。

II.帳票類の整備、報告等

記録書類

巡回指導や監査時に、帳票がないとして余罪が増える事はよくあります。

記録保存体制は、最初に整えておくことが肝心です。

台帳については、ドライバーや車両が増えた減った等の時は必ず更新して、実態に合っているようにして下さい。

9.事故記録が適正に記録され、保存されているか
10.自動車事故報告書を提出しているか
11.運転者台帳が適正に記入等され、保存されているか
12.車両台帳が整備され、適正に記入等がされているか

当てた擦ったなどの事故、警察に報告した事故については事故記録簿に記録して下さい。

下記のような大規模事故は、事故報告書が必要です。

  • 死者が出た
  • 10台以上絡んだ
  • 踏切に挟まった
  • マスコミを賑わせた等

これ以外にもありますが、上記のような事故を引き起こした場合は運輸局に報告書を出す義務が発生します。

かならず出し、控えも保存しておいて下さい。

報告書類

13.事業報告書及び事業実績報告書を提出しているか(本社巡回に限る)

下記の書類をチェックされます。

  • 事業実績報告書(毎年5月末)
  • 事業報告書(決算から3ヶ月以内)

運送業は年一回の報告書が2種類義務付けられています。必ず提出して、出した控えを保存しておいて下さい。

もし出していないようであれば遅れてもいいので出して下さい。遅れたからと言ってなにか問われる事はほとんどないでしょう。

遅れたからと言って出さない方が色々問われますのでご注意下さい。

III.運行管理等

運行管理体制

14.運行管理規程が定められているか
15.運行管理者が選任され、届出されているか
16.運行管理者に所定の講習を受けさせているか

下記の書類をチェックされます。

  • 運行管理規定
  • 運行管理者選任届・解任届控え
  • 運行管理者資格者証
  • 運行管理者講習手帳

運行管理者の選任がちゃんとされているかを見られます。

当然、巡回指導には運行管理者の方も立ち会うことになるかと思います。

しかるべき資格のある人が選任されていて、講習などを継続して受けていて、規定等も備え付けられているかを見られます。

運転者の過労防止や管理体制

17.事業計画に従い、必要な運転者を確保しているか
18.過労防止を配慮した勤務時間、乗務時間を定め、これを基に乗務割が作成され、休憩時間、睡眠のための時間が適正に管理されているか

下記の書類をチェックされます。

  • 運行計画
  • 勤務割当票
  • 乗務実績一覧表

ドライバーの過労防止、健康管理については細かくチェックされます。

夜も運行する計画の場合は睡眠時間の確保も適正に行う必要があります。

430休憩や、残業規制年間960時間などをオーバーしていないかチェックが必要です。

そもそも「記録していない」という場合は問題ですので、まずは記録をしているかを一回チェックして下さい。

していない物がある場合、別で証拠が残っている物はそれを頼りに書面に起こしておいて下さい。虚偽はダメです。

過積載のチェック

19.過積載による運送を行っていないか

下記の書類をチェックされます。

  • 受注伝票
  • 運行計画
  • 運転日報
  • 車検証

上記の記録を照合して、過積載になっているかどうかを見られます。

大量の受注を少数のトラックで運んでいるなどの場合はチェックされます。

車両総重量が8トン以上または最大積載量が5トン以上のトラックについては、積み荷の重量や詳細を運転日報に記録する必要があります。

過積載はすぐ発覚しますので、絶対にやらないようにして下さい。

記録書類

20.点呼の実施及びその記録、保存は適正か
21.乗務等の記録(運転日報)の作成・保存は適正か
22.運行記録計による記録及びその保存・活用は適正か
23.運行指示書の作成、指示、携行、保存は適正か

下記の書類をチェックされます。

  • 点呼記録簿
  • 点呼執行要領
  • 運転日報
  • 運行記録計による記録
  • 運行指示書

各種記録が適正に行われているかを見られます。

点呼記録及び運転日報などは日々の記録ですので、後から作ることが困難です。

必ず記録は取り、保存するようにしておいて下さい。

乗務員運転者に対しての指導や教育

24.乗務員に対する輸送の安全確保に必要な指導監督を行っているか
25.特定の運転者に対して特別な指導を行っているか
26.特定の運転者に対して適性診断を受けさせているか

下記の書類をチェックされます。

  • 運転者への教育計画・記録
  • 運転記録証明書
  • 無事故無違反証明書
  • 適性診断受信結果

特定の運転者とは

  • 65歳以上
  • 重大事故を引き起こした

どちらかに当てはまる方が特定運転者となります。

高齢の方は定期的に、重大事故を引き起こした方は次回乗車時までに適性診断を受けなければなりません。

加えて社内でも指導をを受けてもらい、それを記録保存する必要があります。

重大事故を引き起こした場合は何かしら社内でも指導や対策を行うと思いますが、必ず記録するようにしておいて下さい。

IV.車両管理等

27.整備管理規程が定められているか

下記の書類をチェックされます。

  • 整備管理規程

整備管理規程は国交省でも雛形が用意されていますので、これを定めて営業所に置いておいてください。

28.整備管理者が選任され、届出されているか

下記の書類をチェックされます。

  • 整備管理者選任・解任届
  • 整備管理者資格者証または資格を証する書類

整備管理者は、選任出来る資格がある方が届出られて選任されているかのチェックがあります。

交代をして届出ていなどがあれば減点です。

29.整備管理者に所定の研修を受けさせているか

下記の書類をチェックされます。

  • 整備管理者研修手帳

実務経験で整備管理者になる方は選任前研修、以後はどなたも整備管理者選任後研修を定期的に受けなければなりません。

定期的に受けているかのチェックがあります。

30.日常点検基準を作成し、これに基づき点検を適正に行っているか

下記の書類をチェックされます。

  • 日常点検基準
  • 日常点検表

日常点検基準については国土交通省で標準の物が用意されています。定めて営業所に設置して下さい。

日常点検の頻度は1日1回乗務前です。点検をしたものについては記録をして保存をして下さい。

31.定期点検基準を作成し、これに基づき、適正に点検・整備を行い、点検整備記録簿等が保存されているか

下記の書類をチェックされます。

  • 定期点検基準
  • 定期点検整備実施計画表
  • 点検整備記録簿

緑ナンバーの事業用自動車は、3ヶ月に一度整備工場で点検を受け、結果を保存しなければなりません。

定期点検基準についても国交省で標準の物があります。これに沿って整備工場で定期点検を受けます。

3ヶ月点検が3件、12ヶ月点検が1件の計4件が保存されている必要があります。

V.労基法等

32.就業規則が制定され、届出されているか

下記の書類をチェックされます。

  • 就業規則

従業員が10名以上の場合は、就業規則を制定し、労働基準監督署に届出る必要があります。

33.36協定が締結され、届出されているか

下記の書類をチェックされます。

  • 36協定書

1日8時間、1週40時間以内を超えて残業をしてもらいたい場合は、36協定を従業員の代表と結び、協定を労働基準監督署に届け出る必要があります。

34.労働時間、休日労働について違法性はないか。(運転時間を除く)

下記の書類をチェックされます。

  • 出勤簿

繰り返しになりますが、430休憩や、残業規制年間960時間などをオーバーしていないかチェックが必要です。

35.所要の健康診断を実施し、その記録・保存が適正にされているか

下記の書類をチェックされます。

  • 健康診断結果

従業員及び、運転手は1年に一度の健康診断が義務になっております。

運転手については一番最初、乗務の3ヶ月以内に改めて一度健康診断を受けてから乗務する必要があります。

診断の結果は5年間保存しておいて下さい。

VI.法定福利費

36.労災保険・雇用保険に加入しているか
37.健康保険・厚生年金保険に加入しているか

下記の書類をチェックされます。

  • 労災・雇用保険加入台帳
  • 健保・厚生年金加入台帳

加入対象者が全員雇用予見や健康保険、厚生年金に入っているかのチェックがされます。

労災・雇用保険は従業員1名以上から加入する必要があります。

概ね週20時間以上働いている従業員さんは健康保険、厚生年金の加入が必要です。

Ⅶ.運輸安全マネジメント

38.運輸安全マネジメントの実施は適正か

下記の書類をチェックされます。

  • 運輸安全マネジメントに関する公表資料

運輸安全マネジメントのPDCAサイクルがちゃんと機能しているかの体制についてのチェックが入ります。

  • 輸送の安全に関する基本的方針
  • 輸送の安全に関する目標
  • 目標達成のための計画

ここまでが巡回指導のチェック38項目になります。チェック書類のあるなし。ある場合の内容のチェックが多岐にわたりますので、根気よく一つ一つ準備をしていって下さい。

ここまで読んで「巡回指導ややこしい!」と思ったら

自身だけでは対応が難しい!と思った場合は弊所までお問い合わせ下さい。

巡回指導の書類の整理や指導の対策については、上記のように沢山の書類が必要です。

通常の仕事をしながらこれらを整えるのはかなり大変になります。逆に、一度記録保管体制を作ってしまえば、あとはその通りやるだけで良いので一気に楽になります。

  • 初回の3ヶ月巡回指導の対策をしたい
  • 前回の巡回指導をなんとか乗り切ったけど体制を整えたい
  • 巡回指導で改善報告を言われた

上記の場合、是非行政書士オフィスたかはしまでご相談下さい。

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まとめ

  • 緑ナンバーを取得すると定期的に巡回指導がやってくる
  • 体制と書類を整えておく必要がある
  • 一定以下の評価だと再度巡回がある

メール、LINE、お電話どれでもご一報下さい

下記のメールフォーム、お電話、LINEお友だち登録後の連絡で「緑ナンバー巡回指導相談」と明記しご連絡お願いします。納期についてご相談させて頂きます。

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